あなたを蝕む「ブラック毒」
ブラック企業で働いていると、たいていの人は病んでしまいます。
肉体的に病んでしまうこともあれば、ココロを病んでしまうこともあります。
でも長時間労働や低賃金でさんざんこき使われたあげくどこか少しでも病んでしまうなら、こんなに理不尽なことはありません。
そんなブラック企業で働いている人にあなたはこう言うでしょう。
「そんな会社とっとと辞めてしまえばいい」
しかし、ブラック企業で働く人たちはすぐに辞めてしまうことが難しいからこそ過酷な労働環境に耐えて働いているのです。
もちろんブラック企業で働くすべての従業員がすぐに辞めてしまうことが難しい状況にいるわけではないですが、多くの人がそんな状況にいることは否定できません。
私もそんな「ブラック企業を辞められないマン」の一員として、今回は「ブラック企業につぶされないようにするには」ということを考えてみたいと思います。
まず大前提として、あなたの働いている企業がブラックなら、すぐに辞めるべきです。
転職しましょう。
すぐに次の仕事をはじめなくてもいいような状況があるならば、転職先が見つからなくてもとりあえず辞めましょう。
なぜならばブラック企業にいればいるほどあなたは蝕まれていくからです。
ココロや身体に毒が蓄積するのです。
この「ブラック毒」に蝕まれ続けると徐々に正常な判断ができなくなり、そこから抜け出そうという気力すら奪われてしまいます。
こうなると抜け出すのはより困難です。
一種の洗脳状態です。
洗脳されてしまうと、いわばマイナススタート状態になるので、運良くブラック企業を辞めることができても、社会復帰するまでにムダな時間を費やさなければならなくなるからです。
この状態はまさに負の連鎖で、通常稼働に戻すために時間と労力がかかり、結果ブランクが生まれ復帰がより困難になってしまいます。
あなたは今、この「洗脳状態」になっていませんか?
ブラック毒に犯され、洗脳状態に入ってるかどうかの見極めは簡単です。
「自分が悪い」
「自分の能力が低い」
と思っているかどうかです。
思っているのなら、もうブラック毒にやられてます。
一刻も早く辞めてください。
もしかするとあなたの能力は本当に低いかもしれません。
あなたがうまく業務をこなせなかったせいで問題が実際に起きていることでしょう。
でもそれは決してあなたが悪いのではありません。
あなたはおそらくはじめからわかっていたでしょう。
「たぶんこれムリ」って。
なんなら「ムリっぽいからこなせるか不安です」くらいは言ったかもしれません。
そこまで言うのは相当ハードルが高いですが、おそらくその業務を振ってきた上司なり責任者はあなたにはムリっぽいことをわかっていたはずです。
能力不足、経験不足、知識不足、業務量過多、人員不足、作業時間不十分。
あなたに業務を振ってきた責任者は、おそらく業務の難易度とあなたのスキルと業務量に対しての納期などをある程度計算できたはずです。
その上で「ムリっぽい」と思ったにもかかわらず、あなたにその業務を振ったのです。
ムリっぽいと思わなかったにしても「やろうと思えばできる」という熱血根性論、努力教信者として忠実に行動したのでしょう。
おそらく丁寧な指導はなかったことでしょう。
ほぼ丸投げだったはずです。
あなたが受けた指示はこんな感じでしょう。
「きっちりやれ」
「なんとしてもやれ」
「がんばれ」
これ指導じゃないです。ただプレッシャーを与えているだけです。
丸投げしてきた人間の思惑は次の2つしかないです。
・自分がやるのはめんどくさいのであなたにやらせて責任も押し付けよう
・高いハードルに挑戦させてあなたを成長させよう
失敗という結末をわかっていながら丸投げしたのです。
問題が起きた時の責任をあなたに押し付けるために。
ふたつめの「成長させよう」というところに振ってきた人間のあなたに対しての期待が感じられるかもしれませんが、それはまったくの幻想です。
それは「努力教」の教義であり、本来業務上あなたに求められることは「現在持っているスキル」を活用することだけです。
その業務をこなすスキルがない人間にその業務をやらせて、逃げてたら成長できない、とか言ってあたかもあなたのことを育てるようなフリをして、実のところただ単にいろんな理由で自分がやりたくないからあなたに押し付けてるだけです。
そんな人間があなたに仕事を振ってくる立場にいるような職場はもう辞めてしまいましょう。
ブラック毒にやられてしまうだけだからです。
「働く」ということにおいて「成長」はまったく関係ありません。
働くことは単にあなたの労働力やスキルや時間の提供であり、雇う側は今現在、この時点でのその労働力やスキルや時間に対して賃金を払えばいいはずです。
雇用って単純にそういう契約です。
従業員が提供した労働力に対して見合った賃金を払えばいいだけです。
やがて従業員が勝手に成長し、スキルアップや労働力の価値を上げたなら、その時のそれに見合った賃金を払えばいいだけです。
成長させるのはおまえら会社や上司の業務じゃない。
百歩譲っておまえらの業務だとしても、賃金はただ単に労働力に見合ったのを払えよバカ野郎。
別に部活や趣味のサークルじゃねえんだから成長とか目指してないから。
とにかく出した労働力や時間に対してカネ払えよ。
おおっと。
大きく逸脱しました。申し訳ないです。
まとめていきます
・社会のルールより会社のルールが上ならそれはブラック企業
・ブラック企業にはブラック毒がある
・ブラック毒にやられると復活は容易ではない
・そうなる前に辞めること
・どうしても辞められなくてもブラック毒におかされないように
・悪いのはブラック企業、あなたは何も悪くない
要するに
悪いのは完全にブラック企業であって、あなたは何も悪くありません。
たとえあなたのミスによって問題が起きたとしても、それは会社という組織として解決する問題で、あなたには責任はありませんし、あなたは何も悪くないです。
個人事業主じゃないんですから、いろんな能力の人間がいることを見越してミスが起きても問題にならないような組織づくりをしてこなかった企業側の問題であり責任です。
問題の原因や責任を完全に個人に帰結しようとするならば、わたしたちははじめから組織に属さずに自分一人で起業していることでしょう。
雇った側には雇った側の責任があるのです。
仮に完全に個人のミスだとしても、それをカバーする組織をつくるのは雇った側の責任であり、ミスを起こしそうかどうかの判断も雇った側の責任であり、ミスを起こしそうと思うのならサポート体制を敷く、そもそもその業務を担当させない、などしかるべき措置を取ってこなかった責任があるのです。
ミスをしたくてする人間はいないのです。
誰しもミスなんてしたくないのです。
でもミスしちゃったんです。
怒られるくらいは仕方ないかもしれません。
でも「だからおまえはだめなんだ」「今まで何をして生きてきたんだ」等、人格や能力を否定されるのはおかしいです。
そうやってムリ業務を押し付けられミスを繰り返し人格否定されて、というのを繰り返されると、必ずあなたはこう思うはずです。
「できない私が悪いんだ」
違います。
何度でも繰り返しましょう。
あなたは悪くないです。
能力が低いこと、スキルがないこと、ミスをしてしまったことは「悪」ではないです。
それをフォローしたりサポートする組織になっていないことが「悪」です。
そんな会社とっとと辞めちゃえ。
私は辞めます。
でも今すぐはムリです。
なので次回は
「ブラック毒を回避するために何ができるか」
について考えていこうと思います。
ただ、いつ書くかは全く不明です。
おしまい
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