ムーミン問題と小さなバイキングビッケとおっさんが思う受験のこと
2018年度センター試験地理Bにおいて「ムーミン」を扱った問題が出題されたことがいわゆる「ムーミン問題」として物議を醸している。
そもそもセンター試験に「ムーミン」はふさわしいのか、わざわざ出題する必要があったのか、適切なのか不適切なのか、出題の意図はいったい何なのか、などいろいろなところでいろいろな意見が飛び交っているので、個々の議論についてはここでは置いておく。
2018年度大学センター試験地理Bの「ムーミン問題」
北欧の国「スウェーデン」「フィンランド」「ノルウェー」について与えられた資料からそれぞれを特定するという問題(だと思われる)。
どうしてスウェーデン語を操る人だけラフな感じで「それいくら?」と聞いているのかがすごく気になる。
「ムーミンより~、ニルスより~、ビッケが好ぅ~きぃ~」
私が気になったのは「ムーミン」と並んで紹介されている「ニルスのふしぎな旅」と「小さなバイキング ビッケ」だ。
私はもう45歳の押しも押されぬおっさん、自他と共に認めるおっさん、自薦他薦問いませーんの完全なおっさん、自分でも「おじさんはね」というほどのパーフェクトおっさんなので、この問題に取り上げられたアニメは子供のころにもちろん見ていた。
そして好きだった。
しかし「ムーミン」はとりあげられている3つのアニメの中でもっとも見てなかったアニメである。
おそらくほのぼのしすぎてて刺激が足りなかったのだろうと思う。
小学生の健全な男子は「ムーミンかわいい」と言ったりはしない。ほぼ絶対に。
少なくとも私の小学生時代にムーミングッズを持っている男子は存在しなかった。完全に(むー調べ)。でもキン肉マングッズを持っている男子はたくさんいた。そういうことだと思う。
女子についてはまったく関わり合いがなかったのでここでは割愛させていただく。
「デブがアイデンティティー」と公言して何かを得ようとしているおっさんに女子の話をさせないでいただきたい。察してほしい。
「小さなバイキング ビッケ」
私はこの3作品の中でも特に「小さなバイキング ビッケ」が好きだった。
設問では全く触れられていないが、タイトルをみればわかるとおり「バイキング」のお話である。正しくは「ヴァイキング」。
食べ放題のアレではない。タモリロスの後のTVプログラムでもない。
もっとも食べ放題は最近ではすっかり「ビュッフェ」が定着している。
食べ放題のことを「バイキング」というのはやはり押しも押されぬおっさんだけだ。
私なんかはムダに絵描きとかやっていたので「ビュッフェ」と言えばこちらを連想する。
画家である。でもこのひとビュッフェじゃなくてビュフェなんだね。食べ放題じゃないじゃん。
興味があれば調べてみてください。
私はビュフェは特に好きじゃないです。ビュッフェは好きだけど、おっさんになると元が取れない感が半端ないので最近は敬遠しています。
ワンピースとビッケ
すっかり話がそれてしまったが、「バイキング」とは北欧のあたりで活躍した「海賊」である。
「海賊」といえばアレ。もう今は「海賊=アレ」だろう。
そう、「ワンピース」。
すごい泣けるあの漫画である。
特にアラバスタでルフィがビビを殴るくだりは何度読んでも泣ける。さいっこー。
でもお金がなくて60巻くらいまででまとめてヤフオクで売り払ってしまった。
落札金額確か2万くらい。
なんと「0巻」もセットになってたから。「0巻」の威力はんぱねえ。
ただし0巻はまだ2冊所有している。
ヤフオクで入札したら全部落札してしまったからだ。
その感動海賊マンガ「ワンピース」の作者尾田栄一郎はどっかで言及していた。
「ビッケが好き」と。
私も好きだった。ビッケ。ハルバル父さん、こわいけど、というあの歌。
はっきり言ってお話は全く覚えていない。
主題歌だけうろ覚えで歌える。
ハルバルとーさん こーわーいけーどー、の後の登場人物の名前を
Aerosmith "Walk This Way" なみにラップで紹介するところはまったく覚えていないが。
Aerosmith - Walk This Way (from You Gotta Move)
その「小さなバイキング ビッケ」である。
主人公はずばり「ビッケ」。子供のバイキングである。
というかハルバル父さんというバイキングの子供である。
話はまったく覚えていない。
なんか好きだった、という記憶のようなイメージがあるだけでさっぱり思い出せない。
たぶん、そんなには好きじゃなかったんだろう。
歌もざっくり覚えているが、それを言うなら「カバトット」の歌の方が鮮明に覚えている。
カバとトットはなかよしこよし、カバとトットでカバトット
ちょちょんがでんがらりんのでんがらりんのでんがらりんの
ちょちょんがでんがらりんの でんがらりんのどん!
えるしってるか、かばとっと。
ムーミンはともかく、ニルスのふしぎな旅と小さなバイキングビッケを知っている受験者はおそらくいない
「ビッケが好きだった」というおっさんでさえ、現役でビッケとニルスをみていたこのおっさんでさえこの程度のことしか思い出せないなら、21世紀トエンティファーストセンチュリーボーイズアンドガールズにはビッケを知っている人はほぼ皆無であるだろう。
では、この出題はいったい誰に向けて「ムーミン」「ニルス」「カバトット」を取り上げたのだろうか?
私が気になるのはまさにここ、この一点のみである。
なぜセンター試験でムーミンとニルスとカバトットが取り上げられたのかをおっさんが考察した上で大学入試の未来を予測する
と思ったけど長くなるのでこのへんでやめておく。
投げっぱなしジャーマンで申し訳ない。
受験生の諸氏に至ってはムーミンだろうがビッケだろうがカバトットだろうがそんなことどうでもよくて、おっさんの考察なんかもっと見たくないし、そんなことよりふざけた問題出さないでくれこっちは人生かかってんだ、とお思いのことだろう。
大丈夫。こんなことに人生はかかっていない。
確かにあなたがこれから行う無数の選択、そしてそれによってもたらされる様々な結果は間違いなくあなたの人生を作っていく。
大学受験という一大イベントを前にそれが今はあなたの人生の全てくらいに思ってしまうことだろう。
ただそれはこれから本当に本当にたくさん行わなければならないたくさんの選択のはじまりであり、その結果によって自分の人生がどうなったのかはことが終わったあとじゃないとわからない。
あとになって振り返った時に「あの時こうしておけば良かった」というのは誰もが思うことだけど、その上で「いやあの時の選択があるから今の自分がある」と言えるアタマの中にすることの方がはるかに重要だ。
このムーミン問題でもわかる通り、大人の世界はふざけている。
理屈に合わないことだらけ、とはよく聞くことだと思うが、むしろ理屈に合わないことしかない、と言った方が正しいだろう。
あなたはそこに一分一秒少しずつ向かっているのである。
そしてその理不尽な世界に入ることは絶対に避けられない。
だったらどうすればいいのか。
大人の世界って言うけど、実際はみんな大きくなって年取った子供だ。
あの偉い発明家も凶悪な犯罪者もみんな昔子供だった。
じゃあそいつら今大人なのかというと、それはまったく違う。
みんなでかくなっただけの子供だ。
そしてあなたも絶対にそうなる。
大人のフリをしてはいけない。
ふざけた問題出すんじゃねえと今思うなら45歳のおっさんになってもそう思うような大きな子供になってほしい。
ムーミン問題は楽しんだもん勝ちである。
あなたが受験生でもこれをネタにできるような心持ちがあるなら私より大人です。
楽しく生きようぜ。
結局楽しんだもん勝ちだぜ。
そりゃーーー!
ここでフィニッシュ!
しあわせかどうかはあなたしだい。
笑って生きろ。
おしまい
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