入社3年以内に辞めてしまう人の4つの特徴が私には全くあてはまらない件
サラリーマンは全て3年以内に辞めているむーです。
こんな記事があり、うそおれ絶対全部当てはまるよ、と思って読んでみたところ全く見当違いの分析を繰り広げてるので、私のケースを披露してみます。
この筆者の主張はまとめるとこうなります。
「3年以内に辞めるヤツは、他人や環境のせいにしてる」
とまあそういうことだそうです。え?違う?違うの?
違うと思うなら私の主張はあなたには響かないので、この記事は読まなくていいです。読まない方がいいでしょう。
6つの会社を3年以内に辞めた私の主張
簡単に言うと
「こっちは結果出したのにそっちは結果出さないよね」です。
セールス全国ナンバーワンになっても希望の勤務地すら通らない
全社の予算の6割の商品開発担当になっても給料は下から2番目
こんな状況で「もうちょいおれの希望聞いてもらえないっすかね?」とか言うと「能力あるんだからもっと出せやまだ出せや全然足りんぞおまえ」と言われるのがサラリーマンの世界です。だから私は未来への希望が持てずに、「こんなん時間のムダだからとっとと辞めてやれ」というのが私の主張です。
ケース1【東証1部上場医療機器メーカー営業】
私は新卒でまあまあでかい会社に入りました。研修での評価もトップだったと思います。同期50人くらいがそれぞれの部門に配属され、私は医療機器部門に行きました。医療機器部門配属の新入社員は9名。当時はまだ立ち上げて間もない部門で営業所は全国に8つ。しかもうまいこと出身地がバラけていて、ふつーに考えると全員が希望の勤務地に行けそうです。
ただ、東京と大阪だけがびみょーでした。東京出身は2名。大阪出身が1名。でも今年は本社のお膝元、大阪に2名、東京に1名の配属らしい、との情報がもたらされます。当然研修でトップの私は希望の東京勤務が通るだろうと思っていました。
ところがどっこい。
なんかおっさんくせえ言い回しだなあ。
フタを開けてみると私は大阪配属でした。他8名全員希望通り。
え?ウソだろ?
なぜおれが?天才のこのおれがなぜこんな目にいいいいいいい、とアミバばりに叫びました。
理由を聞くと
「君は優秀だからいずれ本社勤務だしお膝元にいなさい」だって。
おいふざけんな、なんでいちばん成績いいのにひとりだけ希望通らねんだよ、ダメなヤツから貧乏くじひかせりゃいいだろうが、みたいな主張を大人っぽく言うと、返ってきた答えは
「だってアイツそんなことしたら潰れちゃうよ、むーさんなら能力あるし耐えられるだろ」だってさー。
つまり私はダメになりそうなヤツのために自分と関係ない負担を強いられたってことです。
その後も全国ナンバーワンセールスに輝いても、むしろそのせいで「おまえの売り上げで営業所を助けてくれ」とばかりに仕事をばかすか増やされたので、もう辞めてやりました。
ケース2【全社売り上げ予算100億円のうち60億円分の商品開発担当】
結局売上100億円は夢と消えたけど、売り上げの6割はきっちり守ったよ。で昇給しましたよ。あの時の商品開発部長、トニー(生粋の日本人)の顔だけは今でも忘れません。
「むーさん、給料みてよ。上げといたから!」
え!マジ!いやーがんばった甲斐あったわー、やっぱ結果出したもんね。
ペリペリペリ(給料袋を開ける音)
上がってました!3000円!トニーありがとう!これでおれもリッチな生活が
って できるか馬鹿野郎‼︎‼︎‼︎
おまえらマジなめてんだろ。ふざけんな、辞めてやる。
できるヤツにシワ寄せがくる
自分の業務をこなして時間が余ると遊んでると思われる
余裕があるのでできないヤツの業務が回ってくる
そのうち慣れてくるとまた時間が余ってくる
余裕があるのでできないヤツの業務が回ってくる
そのうち慣れてくると(以下ループ)
でも給料は3000円アーッップ‼︎‼︎
こんなクソなループの中で「他人のせいや環境のせいにするな!」と言われても。著者さん、あんたいい太鼓持ちですね。完全に社畜ですね。スレイブオブブラックですね。ちょっとかっこいいですね。
私は給与をもらって働くことは、単なる契約だと思っています。私は労働力を提供する。経営者はそれに応じて報酬を支払う。ただそれだけの契約です。そこに「人として成長する」とか「会社のために身を捧げる」などという余計な要素を持ち込んでくれるな、と思っています。会社という形態は資本主義社会の中でそれぞれがそれぞれの役割を果たすためだけに最も使い勝手がいいシステムというだけで存在しているものなのです。そんなシステムの最大のミッションは突き詰めれば「いかに効率よく利益をあげるか」だけです。私のような営業職なら月とか期などのある決まったタームにおいていかに売り上げをあげるかだけが見るべきポイントであり、成果さえ出せば9時から18時まで意味もなく会社に縛られる必要はないのです。営業の効率が上がるのなら会社に必ずしも毎日出勤させない、という選択肢があってしかるべきなのです。朝9時に出勤してこないことがその人にとって成果を上げるために必要ならば、むしろそんなつまらないルールはなくすべきです。そして経営者は従業員が上げた成果に対してだけ契約としての報酬を支払えばいいのです。だってそれが効率よく利益をあげる方法なんだから。10時間出勤して10万円の利益をあげるのと5時間出勤して10万円の利益をあげるのでは明らかに後者が効率がいいです。同じ従業員がこの結果の違いを持っているなら、経営者がまずすべきことは「5時間しか働かせないこと」です。次のステップとして「10時間出勤して20万円の利益を出せるなら報酬を倍払うこと」を従業員に提示することです。カネが欲しいやつは10時間出勤するし、時間が欲しいやつは5時間しか出勤しません。でもこいつらは必ず時間あたりの成果効率を上げてきます。カネが欲しいやつはいずれ10時間で25万円の成果を上げるでしょう。時間が欲しいやつはいずれ3時間で10万円の成果を上げるでしょう。こうなると経営者にも選択肢が広がってきます。カネが欲しいやつばっかの組織にすることもできるし、時間が欲しいやつばっかの組織にすることもできる。前者と後者の比率を組み合わせれば、経営上のリスクを大きく減らすことができるでしょう。
でも大抵の経営者は違います。効率ではなく時給に目が行くのです。つまり「時間が欲しいタイプ」の「5時間10万円」くんに「だったら10時間働けば20万円の売り上げだろ」と言うのです。強いるのです。時間が欲しいタイプの彼は10時間働かせてもおそらく10万円しか売り上げ作ってこないでしょう。なぜなら彼が求めている効率は「いかに短い時間で与えられた給与分の役割をこなすか」ということだからです。経営者もかつては従業員だったはずです。はじめから経営者という人間はそうは多くないです。経営者という立場になると従業員だったときの気持ちを忘れてしまいます。イエモンは言いました。あの偉い発明家も凶悪な犯罪者もみんな昔子供だってね。大人になると子供の頃の気持ちを忘れて大人という立場に染まってしまうのと似ています。
経営者諸君よ。従業員だった頃の気持ちを思い出せ。自分が上げた成果を給与という正当なカタチでもらえないことに理不尽さを感じて君らはリスクを抱えても報酬を正当にもらう道を選んだから経営者になってんだろうが。君らんとこの従業員だってそういう気持ちだよ。やられて嫌だったことをただされる側からする側にシフトしてそれで満足か。正しい評価をしてあげなさい。そして純粋に効率よく利益をあげるためにはどうやったら従業員が最大効率で動いてくれるかだけを考えてください。動かすんじゃないぞ、勝手に動いてくれる仕掛けを作るんだぞ。自分は労働基準法を守らないのに自分の作ったルールを従業員に押し付けたって誰も守らないよ、そんなルール。
と社長に言いたい。
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