小学生のための怖い話【赤いクレヨン】


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前回7歳と5歳のために怖い話をしてあげました。

タイトルは【耳が好き】です。だったかな?

 

gyakutenn.hatenablog.com

 


 

次回予告で【赤いクレヨン】と言ったので、珍しく有言実行したいと思います。

 

 

小学生のための怖い話【赤いクレヨン】

 

若い夫婦が古い家を買いました。

古いといってもぼろぼろなわけではなく、

新築ではない、という程度で(中古物件ですが子供にはわかりづらい)、

見た目も内装も十分きれいなのに

価格はとても安く、周りも静かで駅も近いので

子供がいない二人にはとても良い家でした。

 

引越もすませ、ふたりで楽しく暮らしていましたが、

ある日奥さんが掃除をしていると

廊下の突き当たりに赤いクレヨンがひとつ落ちていました。

 

この家にはこどもはいなかったので

おかしいな、と不思議に思いながらも

奥さんは赤いクレヨンを片付けました。

 

何日かたってまた掃除していると

また廊下の突き当たりに赤いクレヨンがひとつ落ちています。

 

そんなことが何度も何度も続くようになったのです。

 

さすがに不思議に思った奥さんはだんなさんに相談してみます。

 

「ねえ、なんか廊下の突き当たりのところに赤いクレヨン落ちてたんだけど」

 

「え?僕知らないよ。クレヨンなんか小学校の時以来使ってないし。前に住んでた人のものじゃないの?」

 

「うん・・・。でもね、もう何度も落ちてるの。拾っても拾ってもまたあった、みたいな」

 

ふたりとも特に思い当たることもないので

その時はそのまま「ふしぎだなあ」ということで終わってしまいました。

 

そして次の日。

 

また廊下の突き当たりに赤いクレヨンが落ちていました。

さすがにこれはおかしい、もしかして誰かが留守中に家に入っているかも、と思い、どこかカギが開いているところはないか、それとも気づいていない抜け穴のようなものはないかと、家じゅうを探してみました。

 

すると、その廊下がなんか変だなあ、と気付きました。

 

廊下がちょっと短いのです。

廊下の隣の部屋の奥の壁と比べてみると、明らかに押入れひとつぶんくらい廊下が短いのです。

奥さんはおかしいと思い、壁紙をはがしてみることにしました。

 

壁紙をはがしてみると、そこには釘でびっしり打ち付けられた板がありました。

明らかに何かをふさいだ跡です。

怖くなった奥さんはだんなさんの帰りを待って、その板をはがしてもらおうと思いました。

だんなさんが家に帰ってきて、廊下の奥に何かあることを話しました。

だんなさんも怖くなって、とにかく壁の中に何があるのか、板をはがしてみることにしました。

 

バリバリッ!

 

バリバリバリッ!!

 

 

 

 

壁をはがしてみると、思った通り、中には押入れくらいの大きさの部屋がありました。

 

 

中の壁の下半分が赤くなっています。

 

「なにこれ・・・。」

 

赤くなっているところを顔を近づけてよーく見てみると・・・・。

 

 

 

 

 

こどもの字で小さくびっしりと

 

 

「おかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだしておかあさんだして」

 

と赤いクレヨンで書いてありました。

 

おわり

 

 

 

怖がらせポイント

・たいして長い話じゃないのでなるべくひっぱること

・「物件」とか「中古」とか子供に分かりづらい用語はなるべく使わずに言い換えること

・オチを言ってもぽかんとされることもあるので「おかあさんに怒られて壁の中にとじこめられちゃったんだね、でも入口も出口もないのになんで中に誰もいないんだろうね?」と言っちゃってください。

 

 

ウチの子の反応

話し終わった直後はやはり「ぽかん」でした。

「なになに?どういうこと?」みたいな。

なので第2弾にも関わらず、早くもこのお話はあまり怖くないようです。

もうちょっと大きくなったら怖いのかなあ。ようわからん。

 

 

次回予告

「青い血」

 

お楽しみに。

 

 

 

おしまい。

【小学生のための怖い話】

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