アメフトなんてこのまま人気落ちてしまえばいいのに


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日大アメフト部の危険タックル問題でだいぶ世の中が騒いでいます。

 

私は大学時代体育会のラグビー部でしたので

アメフト部にはいろいろ煮え湯を飲まされてきました。

 

といっても飲まされたと思ってるのはラグビー部の方だけで

当のアメフト部はそんなことつゆほども思っていないでしょう。

 

しかもたいていのラグビー部員はこんなこと思っていないでしょう。

私だけが煮え湯を飲まされただけです。

 

簡単に言うと単なる被害者意識です。

もっと言うなら単なる被害妄想です。

 

タチ悪いです。

 

 

ラグビーとアメフトって同じじゃないの?

まず、ラグビーとアメフトを混同している人は多いのではないでしょうか。

なぜならボールの形が似ているからです。

ラグビーもアメフトも使うボールは楕円形。

ここでかなりの人がラグビーとアメフトを似たようなスポーツ、何なら親戚、何なら仲間くらいに思っているのではないでしょうか。

 

はっきり言います。

 

ラグビーとアメフトは全然違います。

 

今でもアメフトは「アメフト」と呼んだり「アメフット」とと呼んだり、略称が統一されてません。

私なんかは「アメフット」とか聞くと「うわ、ふるっ!」と思ってしまいますが、さらに古い人になるとアメフトのことを「アメラグ」と呼んだりします。

この辺がラグビーとアメフトが混同されていることの象徴です。

 

こうして混同されることの大きな要因であるボールの形ですが、

そうです、カタチは同じ楕円形、ですが、大きさが全く違います。

 

そう、ラグビーとアメフトのボールは同じじゃないのです。

例えて言うなら野球のボールとソフトボールのボールのような。

 

あ、これじゃスポーツ的に親戚ですね。

 

違う、ラグビーとアメフトはボールの大きさも違えばルールも全く違います。

 

ラグビーとアメフトの大きな違い

ではラグビーとアメフトの大きな違いを分かりやすく説明しましょう。

おそらくラグビーとアメフトを混同してしまうような人はラグビーのルールもアメフトのルールも知らないことでしょう。

なのでなるべく簡単に例示します。

 

まずラグビーとアメフトの大きな違いひとつめ。

・ラグビーはボールを前に投げてはいけない

・アメフトはボールを前に、遠くに投げるプレーがむしろメイン

 

はい、まずこれ。

ラグビーは決してボールを前に投げてはいけません。反則です。

例えばパスを受けようとして、うまく取れなくて手(あるいは体)に当ってボールを前に落としたとします。

これも「前にボールを投げる」行為の一部とみなされます。

つまり反則。

 

アメフトの場合は今回の危険タックルのシーンでも行われた通り、クォーターバックが前に走っている選手に向かって長いパスを繰り出します。

その2秒後宮川選手が無防備なQBに背中からタックルしたわけですが。

 

ほらね、全然違うでしょ。

 

大きな違いふたつめ。

・ラグビーは生身

・アメフトはプロテクターをつける

 

これは見た目にすぐわかる。

ラグビーは基本生身です。ヘルメットもつけないし、プロテクターもないです。

 

アメフトはもろなんかつけてますよね。

 

 

大きな違い3つめ。

・ラグビーは監督が観客席で見てる

・アメフトは監督がインカムで細かくプレーの指示を出す

 

ここは結構今回の事件にもだいぶ関わってくるところです。

ラグビーでは基本的に監督は試合中何もしません。

というか何もできません。

試合をするのはあくまで選手たちであり、

監督は試合に臨むまでに選手たちに戦術や心構えなどを徹底的に叩き込み、いざ試合となったらもう選手たちに「がんばってこい」と言って送り出すしかないのです。

試合中にあれこれジタバタしないのです。

現在は戦術的な選手交代も認められていますが、私が現役時代は選手交代は「けがなどでプレー続行不可能になった場合」しかできませんでした。

つまり「あいつ調子悪いから、こいつにしよう」とかできないのです。

怪我したらそのポジションのサブの選手が自動的に交代する。

だから監督の指示も要りません。

 

アメフトは違います。

ガッチガチに監督の指示に従って動きます。

私の認識ではアメフトはスポーツでありながらチェスとか将棋のような、戦術的・戦略的ゲームです。

監督が盤上の選手(駒)をどう動かすか、におもしろさがある。

いわば「リアル人間チェス」です。

 

だからつまんないんだよ、アメフトは。

 

というのがラグビーを選んだ人間の意見です。

 

だからおもしろいんだよ、アメフトは。

 

というのがアメフト好きな人の意見でしょう。知らんけど。

 

 

 

あとここが大事な違うとこ4つ目。

・ラグビーはイギリス発祥のジェントルマンのスポーツ

・アメフトはアメリカのヤンキーどもがてきとーにサッカーとかラグビーをつくりかえたスポーツ

 

つまりね、アメフトにはスピリットがないんです。

だから選手をコマのように扱い、試合中もわざわざインカムつけて選手にあーだこーだと指示をする。

ラグビーは潔いよ。

「よし、もうおまえらに教えることは何もない、練習してきたことを全てグラウンドにおいてこい」

監督はこれだけ伝えるとあとはかわいい選手たちの試合を見届けるのみ。

「骨はおれがひろってやる」的な武士道にも通ずる精神がそこには見えるのです。

 

ファミコンゲーム「10ヤードファイト」

おっさんなら知ってると思います。

「10ヤードファイト」

アメフトのゲームです。ファミコンの。

赤いLEDがついてて電源入れると光るアレです。

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覚えてますか?これ。


10-Yard Fight 10ヤードファイト Arcade cheat アーケード チート

画像検索したらYoutubeではこんなのがありましたよ。

サムネイル画像にでかでかと

元祖ラグビーゲーム

なんて書いちゃってますね。

 

だからラグビーじゃないから。アメフトだから。

 

私はこの「10ヤードファイト」は持っていませんでしたが、友人が持っていました。

プレイしたことはありますが、そもそもアメフトがなんなのかわからないのでさっぱりおもしろくない。

私にとっては「ボコスカウォーズ」と並ぶクソゲーです。

 

そのかわり、というわけでもないですが、同じくらいの時期にテレビでやっていた伝説のドラマに私ははまりました。

そう、ラグビーを扱ったあのドラマ。

 

もうおわかりですね、そうです。

 

スクールウォーズ

 

もうね、スクールウォーズ見て感動しない奴なんているのか、ラグビーはじめない奴なんているのか、ってくらい好きでした。大好きでした。

 

ここが私のラグビーの原点です。そしてアメフト嫌いの原点でもあるかもしれません。

 

まあでもファミコンのゲームがおもしろくないからアメフトがきらいってことではありません。

前置きが非常に長くなりましたが、ここからが私がラグビー部時代に味わった数々のみじめなエピソードです。

 

アメフトに飲まされたラグビー部員の煮え湯

なんでしょうね、アメフトってモテる。

 

まあもうこれに尽きるわけですが。

 

なんか大学スポーツでも花形、って感じですよね。アメフトは。

 

私の大学ではラグビー部のグラウンドのとなりにアメフトのグラウンドがありました。

となりで同じようなカタチのボールおっかけてんのに、

そんで一般人からはアメラグとか言われてほとんど区別ついてないのに、

ラグビー部はモテない、アメフト部はモテるんです。

 

アメフトは試合になるとチアリーダーがやってきて試合を盛り上げてくれます。

そんでそのチアリーダー(もちろん女子大生ウホッ!)はなぜかわからんが、大学のチアリーダーではありません。

f:id:toritamegoro:20180606164309j:plain

これですよ、これ。(ぼかし方に悪意はありません)

 

 

どこぞの短大とかの女子大生しかいない大学に、なぜか知らんが、ウチの大学のアメフト部専用のチアリーディング部があるんです。

は?なんで?意味不明。なんなんおまえら。

 

一方私らラグビー部はというと、

いかつい学ランのとても大学生には見えないおっさんたちの応援団がやってきます。

 

というのは嘘で、応援団でもなんでも応援がくればまだましですが、正直部外者は誰一人応援に来ません。OBが来るだけです。

 

なんなんこの待遇の差。

 

みんなラグビーとアメフト区別ついてないよね?

さっきもさ、Youtubeで「ラグビーゲーム」とか書いちゃってるよね?

 

で、なんでアメフトには知らん女子大に専属チアリーダーがいてふとももあらわに応援してんのにラグビーには誰も来ないの?

そこは明確に区別するんだ。なぜなの?おしえて?

 

私は分析しました。なぜ区別ついてないのにこの待遇の差が生まれるのかを。

 

一言で言うと答えはこれです。

 

ザ・清潔感

 

そうです。

ラグビーは泥臭い、汗臭い、痛そう、血まみれ、などの

当時でいう3K(きつい、汚い、危険)要素がそろってました。

 

一方アメフトはメットやプロテクターなど身にまとっているため見た目になんかかっちょええ。そして清潔そう。

 

ただし、ここであなたに教えよう。

 

アメフトは不潔である。

 

なんせメットやプロテクターは洗えないのである。

アメフトの部室にはこれらのプロテクターが山と積まれている一角があり、そこからは毎日毎日ハードな練習で流れた汗がぬぐわれることも洗われることもなくたっぷりとしみ込んだプロテクターが異様な臭気を放っているのだ。

剣道部の籠手と同じだ。

大学生ともなればもうおっさんの入口、その汗はそれはそれはくさい。

さらに日の当たらない部室でそのまま大量の汗に漬け込まれたプロテクターたちは闇の中でさらなる進化をとげ、まさに発酵してくるのだ。

どうだろうか?

想像しただけでヤバい匂いが漂ってこないだろうか?

 

 

一方ラグビー部はというと、上から下まで全部毎日洗濯するので全然臭くない。

たしかに当時は芝のラグビーグラウンドは珍しく、毎日汗まみれ泥まみれ、そして時には血まみれ、あとスクラム組むとかいうと汗まみれ泥まみれがお互いにくっつきあい「パックタイト」(きつくくっつけ)みたいな掛け声でくんずほぐれつ。しかもスクラムを組む最前線フロントローともなれば大切なスクラムを支えるためデブばかり。デブは何もしなくても汗だくだ。そのデブが3人並んで敵チームのデブ3人と頭の間に頭を入れあう。だくだくの頬がだくだくの頬と触れ合う。触れ合うどころではない、まさに合体。ガシーン!という音と共にだくだくがだくだくと合体し、そのデブ3人を後方から支援するロックというポジションの選手は両脇のデブの股間に腕を突っ込み、汗だくのジャージをしっかりつかみ、なおかつそのデブの肛門を自らのだくだくの肩できつく前に押し込むのだ。敵のだくだくと合体し前からも押され、後ろからも味方に股間に腕を通され、肛門をこれでもかと押し込まれる。これがラグビー。

 

あ、やば、これじゃやっぱりラグビーモテないや。

 

2019年はラグビーワールドカップが日本で開催される

 とまあ、こんな感じでラグビーはアメフトと少なからず因縁があるわけで、

今回の日大アメフト騒動でこのまま「アメフトはなんか危険だ」「ヤバい」「くさい」とかなって人気が落ちてしまえばいいんです。

そしてラガーメンがもっとモテるようになればいいんです。

 

来年2019年はラグビーワールドカップが日本で開催されるんですよ。

 

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知ってましたか?

知らんだろう。

知れ!知ってくれ!

 

まあ、ラグビーワールドカップ日本開催の知名度がさっぱりなのとうらはらに

アメフトというスポーツは今ものすごく脚光をあびることになったわけですが。

こういうのをまさに

炎上商法

というのでしょうね。

 

炎上した今現在はたしかに知名度はものすごくあがったでしょう。

しかし炎上商法は危険です。

決してやりたくないですね。

まあ、せいぜい気をつけろや、アメフトさんよ。

 

と言ってばかりもいられない。

ラグビーワールドカップ大丈夫なのか?

ラグビーさんももっと頑張って知名度・認知度上げないと。まじで。

 

 

 

最後に日大アメフト部問題にも触れておこう

まず、あんなレイトタックルはありえない。

 

内田監督、井上コーチとも口をそろえて

「そんな指示はしていない」という。

 

わかるよ、反則プレーで潰せ、って意図じゃないことくらい。

ただ「けがさせて来い」っていう意図はあった。

そんなのどこのチームでもあること。

 

内田、井上が言いたくて言えなかったのは

「けがさせて来い、って意図はあったが、プレイ外にやれという意味じゃない」

だと私は思う。

記者会見とかのあんな状況になってしまえば

「けがさせて来いって意図があった」とももう言えない。

 

「1プレー目で潰せ」ってなれば

オンプレイであろうがなかろうが、宮川選手にとっては

「タックルするまでが1プレイ目」

だったことだろう。

笛が鳴ってようが鳴っていまいが、彼にとっての1プレイ目は終わっていなかったわけだ。

 

ラグビーとかアメフトなんてそんな世界でしょ。

 

コンタクトしてんだから、

コンタクトするときはぶっ殺すつもりで行くんだよ、誰だって。

じゃなかったら自分がぶっ殺されんだから。

コンタクトした瞬間に。

甘い気持ちでコンタクトしたらそれこそ自分が怪我するんだから。

 

ただしそれはもちろん殺し合いじゃないから

「ぶっ殺してやる」って気持ちでアタマん中ぶっとんでても

正しいタックルができるように、体が正しいタックルを覚えてるように

それこそ血のにじむような練習をしてくるんじゃないか。

毎日毎日汗まみれ泥まみれで練習するんじゃないか。

女にモテなくたって、くさいと言われたって

グラウンドで最高のプレーができるように仕上げてくるんじゃないか。

その過酷な練習をしてきたものだけが

グラウンドで相手と試合をすることができるんじゃないか。

お互いが鍛錬してきた同士だからこそ成立するコンタクトプレーなんじゃないか。

 

宮川選手はそれを忘れちゃいけなかったよね。

内田と井上はそんなふうになるまで選手をいじめるべきではなかったよね。

 

内田と井上と、その後の日大首脳陣のその後の対応についてはこれはもう社会人としての、いわばおっさんの世界の出来事だからおいとくとしても、

コンタクトプレーをするスポーツにおいて本来教えてしかるべきはずの事を全く教えていなかったと批判されてもしょうがないよね。そしてその責任はあるよね。

 

ただ、もし宮川選手があのタックルをしなかったら

日大アメフト部で行われている「はまる」という「成長させるという大義名分の名の下の大人によるいじめ」は発覚することはなかった。

もしかしたら宮川選手はただ日本代表の出場を辞退させられ、所属チームでも練習もさせてもらえず、試合にも出られず、日本代表に選ばれるほどの実力・可能性を持ちながら、何者にもなれずに誰にも知られずに、ただいじめられて無名のままアメフト人生を終えた可能性が高かったと思う。

 

というか、日大フェニックスにはそんなふうにアメフト人生を終えた選手がおそらく数えきれないほどいるのではないだろうか。

 

怪我をさせられた関学の選手には申し訳ないが、

私は宮川選手があのタックルをしてよかったと思っている。

 

プレイ自体はもちろん反則だが、

たかがスポーツのひとつの試合の中のひとつの反則プレイだ。

 

内田や井上や、その他の大人たちが学生にしていることを白日の下にさらし、間違った大人たちの罪をさらけ出すには、いつか誰かがおこなわなければならないプレイだった。

 

大人たちよ。

 

おまえらさ、本当はさ、年だけ取った子供じゃん。

 

大人ぶるのやめようよ。

 

私だってもう45だけど、自分が大人だなんてちっとも思えないよ。

できてないこといっぱいあるでしょ。

子供みたいなとこいっぱいあるでしょ。

自分は年は取ってるけど子供だ、って素直に認めて、

まわりの人の意見ちゃんと聞いて

本当のこときちんと言って

で、どうしたらいいのかをもっと素直に考えようよ。

 

おれも含めて大人がかっこ悪すぎる。

 

 

 

・・・とまた説教モードになったところで

現場からは以上です。

 

 

おしまい

 

 

 

 

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