負の連鎖 ブラック企業から転職してもまた別のブラック企業です
ミスター武士道、むーです。
先日この有名なブログを拝見していてあまりにも私が前に勤めていたブラック企業に似ていたのでつい「あるある」とうなずいてしまいました。
ブラック企業と気づかずに入社してしまった私にももちろん落ち度はあるでしょう。しかしその時働いていた企業も負けずにブラックだったので、妻子のいる私は1日たりとも収入を途絶えさせるわけにはいかなかったのです。とにかくすぐに入社できてブラックじゃない会社を探していましたが、結果はこれもまた種類の違うブラック企業でした。へへ。
ブラック企業に転職する前のブラック企業の待遇
- 正社員
- 時給制(試用期間のため?)金額不明
- 週休1日以下
- 就業時間朝8:30~深夜00:00
とにかく朝から晩まで社長が怒鳴っていて、歩き方から電話の応対、シャツの色、あいさつの仕方、トイレの蛇口、ハイエースの踏み台、椅子の座り方、靴の種類、メールの文言などほぼ全てにおいて文句を言ってきます。
私はとにかく食べることが好きで座右の銘は「生きることは食べること」です。
デブはもはやアイデンティティーです。
金がなくても何かは食べる、という食いしん坊バンザイ!なのですが、この企業で40年以上生きてきて初めて「食欲がない」という状態を経験し、2か月間で10キロのダイエットに成功してしまったのです。わーい、やったー!
題して「ブラック企業ダイエット」です。
こ、これではわたしというにんげんが生きている意味がなくなってしまう・・・と危機感を感じたので、さっそく転職することに。
いやならば とっととやめろ ほととぎす
無料の求人誌、求人サイトを探しまくりました。つっても勤務時間が長すぎてしかも社長が常に目を光らせてますので探せるのはお昼休みの45分のみです。あとうんこしてるとき。
そして見つけたのが今回ご紹介するブラック企業です。
ではまずその求人内容をみてみましょう。
ブラック企業から転職した新ブラック企業の待遇
- 営業職
- 月収23万円程度(平均的な月収です)
- 週休二日制
- 輸入製品を販売するお仕事です。年1回~2回海外研修有
- 英語力も活かせます
- 学歴・経験・年齢不問
かなりよさげです。おー!これでいこう。
実はこの時点でとっくに40歳を過ぎていた私はほとんどの求人にひっかかりませんでした。だいたいは住宅営業かどうみても怪しげな求人しかなかったのです。
そのなかでこの求人はとてもよさげに輝いてみえました。
早速応募しようと思うものの、現職の拘束時間が異様に長いため面接に行く時間も確保できない現状でしたので、応募すらためらわれる状況でした。
とにかく応募しないことには絶対に転職できないので事情を説明して日曜日なら面接に行けるんですが、とおそるおそるお願いしてみると
「日曜日でぜんぜんいいっすよー」とあっけなく言います。
あーよかった。いざ面接へ。
とりあえず一次面接
会社は街中のきったないビルの1Fにありました。
昭和な感じの4枚のサッシが並ぶ入口。全部開け放てば大きい荷物も出し入れが簡単にできそうです。これノックすべきかと一瞬迷いますがノックして中へ。
すると化粧の濃いぶっさいくなお姉さんが一人座っています。
横にはテレビが置かれ、なぜかMTVのような番組から大音量でヒップホップが流れています。
???
一瞬戸惑いましたが、とりあえず無視。考えないようにしました。
「社長が参りますので、それまでこちらの書類を書いてお待ちください」
とA4のアンケート用紙を渡されなにやら記入。内容は覚えてません。
書き終わるといよいよ別室に通され社長と面会。
別室といってもパーテーションで区切られた同じ部屋の向こう側ですが。
「やーやーはじめまして。僕が社長です」
と右手を差し出し握手を求められました。
なんか外国みたいだなあ、と思った私の第一印象は正しかったことが後にわかります。
全員社長にしてあげます
面接が始まり、まず会社についての説明が始まりました。
社長は言いました。
「うちはモノを売る会社じゃなく、社長を育てている会社です」
は?
「つまり最終的には社員は全員社長になります」
はあ?
つまり、
この会社はモノを売るんじゃなくて、「経営者育成プログラム」なるモノを駆使して社長を続々と生み出すことを目的としているということなんです。
社長はとても礼儀正しく、ずっとにこにこしていて、若いのにしっかりしてるなあ、さすが経営者は違うなあなどと感心しながら話を聞いていました。
こっからはハルオサンさんのブログといっしょです。
ハルオサンさんの説明の方が面白くわかりやすいので読んでみてください。
つまり、
固定給の正社員か完全歩合の営業職(経営者育成プログラム参加)か選択させ、正社員を選ぶと不採用、プログラム参加だと全員採用です。
このことは後になって働きだしてからわかりました。
私は無事に選択を誤らずに営業職を選択したため、無事に採用になりました。
やったー!
当時小躍りしたことをよく覚えています。現職ブラック企業では朝から晩まで人格否定をされていたので、この内定をもらった時は何か自分が認められたような、間違ってないよ大丈夫だよ、といわれたような、ナウシカにかみついたキツネリスのような気持ちになっていたことを思い出します。ああかわいそうなむー。誰でも採用なのに。
そして現職ブラック飲食企業を退社するのです。
続きます。
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