ラグビーのいいところ


スポンサードリンク

ラグビーは1チーム15人います。

この人数は他のチームスポーツと比べて多いです。

なぜ15人もいるのか?

それはラグビーはチームプレーのスポーツだからです。

 

走れないデブ。

背が高いヒョロヒョロ。

ちょこまか走るチビ。

足が速い骨皮筋衛門。

 

ラグビーにはいろんなポジションがあって

それぞれに役割が違います。

 

弱い部分、苦手な部分を鍛えて

平均的な能力を身につけるよりも、

自分の持っている部分

優れた部分を鍛えた方が

チームの勝利に貢献できる。

 

それがラグビーというスポーツのいちばんのいいところだと私は思っています。

 

だから15人もいる。

トライを取った選手はカズダンスはしない。

 

それは「自分がトライを取ったのは、ここまでボールをつないでくれたみんながいるから」という意識だからです。

 

ひとりのスタープレイヤーが局面を変えることはもちろんあるけれど、

トライを取るのは、相手に勝つのはあくまで15人の力なのです。

 

 

 

 

ラグビーには「トイメン」という用語があります。

 

「トイメン」=「対面」と書きます。

 

詳細は省きますが、ラグビーは「陣地取りのゲーム」です。

 

「ボールを前に投げてはいけない」という大原則は、イコール「ボールより前にいる選手はプレーできない」イコール「ボールより前にいたら役立たず」です。

 

つまりボールがある位置のゴールラインとの平行線をいかに相手陣に押し込んでいくか、というゲームなのです。

 

だからゴールラインはグラウンドの両端までどこにトライしてもいいのです。

 

ラグビーは自分の目の前にいる選手を自分より後ろに行かせなければ絶対にトライを与えることはないのです。

 

 

そこで「トイメン」。

 

攻撃側がボールを持ち、守備側がひとりずつ「トイメン」を潰せば必ずどこかでボールが止まる。

 

一度潰された選手がすぐに立ち上がり、味方のフォローに回ることができたなら、そこで「一人一殺」が崩れる。

「トイメン」がいない状況ができる。

そうしてはじめてトライに結びつくのです。

 

つまり最後にボールが回ってきて「トイメン」がいない状態でトライできた選手には、その前に必ず「誰かがトイメン以外にももう一人潰した」という状況があるのです。

 

トライをした選手は、だからこそ「自分の能力が優れていたからトライできた」という意識が薄いのです。

 

だからカズダンスしないのです。

自分が15人抜いたわけじゃないから。

 

そしてその状況は

 

デブだけど力を鍛えた

ヒョロヒョロだけど高く上がったボールを掴んだ

チビだけど走り回ってボールを繋いだ

 

という仲間のプレーがあって

 

タックルされたら絶対潰れる骨皮筋衛門の「トイメン」がいなかった

 

という状況が生まれるのです。

 

そんなふうにみんなが作ってくれた状況ならば

骨皮筋衛門はもうトライ取るしかないでしょう。

 

自分に回ってきたボールは

みんながつないでくれたボールなのですから。

 

 

 

 

これがいわゆるラグビーの基本理念

 

「one for all, all for one」

 

「ひとりはみんなのために、みんなはひとりのために」

 

です。

 

最後のひとりを余らせる(トイメンがいない状態にする)ために、自分の得意な能力を最大限に発揮する。

 

余らせてもらった最後のひとりは、その状態を作ってくれたみんなのために自分の役割を果たす。

 

そうして全員の得意な能力をうまく出せた時にトライが、勝利が訪れるのです。

 

 

 

 

「努力すればできるようになる」

「誰だってこれくらいはできる」

「普通はこれくらいできる」

「できないのは努力が足りないからだ」

「どうしてみんなできるのにおまえはできないんだ」

「誰でもできることなのにできないなんて無能だ」

 

日本では

学校でも会社でも

こんな言葉が満ちています。

 

私はこれがキライです。

 

「できないことを努力してできるようにする」よりも

「できること、得意なことを伸ばす」方が絶対にいい。

 

人はみな同じじゃない。

 

努力したってできないことは必ずある。

 

それは努力が足りないんじゃなく、ただ単に向いてないだけ。

 

今その能力がゼロの人を

1まで成長させるのは

本人も周囲も相当な労力を強いられる。

しかも必ず1になる保証もない。

 

でも

今その能力が5の人を

7か8にするのは比較的簡単だ。

 

 

 

 

できないものはできないんです。

 

でも

できること

優れているところもあるんです。

 

 

 

どうしてできることを伸ばさせてくれないの?

 

どうしてできないことを矯正しなきゃいけないの?

 

 

意味ないです。

 

 

だからラグビー。

 

 

いいんだよ、あなたはそのままで。

 

きっとあなたが自分の特徴を活かせるポジションがラグビーにはあるよ。

 

 

弱点?

苦手?

 

いいじゃん、そのままでも。

 

得意なこと磨いていこうぜ。

好きなこと伸ばしていこうぜ。

 

きっとそのための努力は

それを伸ばすための時間は

あなたにとって楽しいでしょう。

 

きついこともあるだろう。

苦しいこともあるだろう。

休みたいこともあるだろう。

 

でもきっと

そうきっと

それでもあなたはやめられない。

 

だってその時間は

楽しいから。

 

好きなことをしてる時間は

つらくても、苦しくても、休みたくても、

きっとあなたにとって楽しい。

 

そしてその時間は

絶対あなたに帰ってくる。

 

 

自分の得意なポジションで

自分の得意な能力で

みんなのためにボールを繋ぐ。

 

そしてそれがトライになる。

 

こんなおもしろいスポーツって

他にないよね?

 

 

 

スポンサーリンク