創作

「きみのための物語」 6

こっちの世界でたったひとつだけ楽しいことがあります。 それは武武王(ぶぶおう)を倒しに行くための旅です。 怪物との終わりのない戦いはもちろんいやですが、夜になるとテントを張って寝るのです。時には川のほとり、時には森の中、時には洞窟など、その…

「きみのための物語」 5

「ケルベロスがあらわれた!」 まさとくんは聖剣エクスカリバーを何度も三頭の犬、地獄の番犬ケルベロスに振り下ろしました。 話ができるようであれば、まさとくんはなるべく怪物を殺さずに逃げてくれるように説得しました。時にはそのまま仲良くなっていっ…

「きみのための物語」4

それは18年前。 大きな地震が世界をおそい、続けてたくさんの雨と雷が80日間降り続きました。 ほとんどの地面は水で覆われ、人々は洪水から逃げるために高い山に登りました。洪水を逃れた人々は大地を捨て、山奥で生活しなければなりませんでした。 洪水がひ…

「きみのための物語」 3

「ゆうしゃさまだ!ゆうしゃさまが復活した!」 おじいさんは振り返っておおぜいの人に向かって叫んだのです。 すると歓声はいっそう大きくなりました。 おおぜいの人たちはみんな口々にまさとくんの名前を呼んでいます。 「ゆうしゃまさとが復活したぞ!」 …

「きみのための物語」2

まさとくんはそのまま気を失っていたようです。 どれくらい時間がたったのでしょう。気がつくと背中がひんやりとしていました。どうやら大きな岩の上に寝ころんでいるようです。 体を起こしてみるとどこも痛くないので、ケガはないようです。まさとくんはこ…

「きみのための物語」 1

その日は学校のイベントで みんなで島にキャンプに行く日でした。 まさとくんははじめてのクラスメイトとのキャンプでうれしくてうれしくて ウキウキしながら持ち物を用意しています。 お弁当、寝袋、300円分のお菓子、水着、着替え、 そして特別にお父さん…

息子の誕生日にオリジナルの本を書いて贈る

以前、「子供の誕生日には絵本を書いて贈る」という話を書きました。 gyakutenn.hatenablog.com お金がないので、子供のご希望のおもちゃなんかを買ってあげる余裕はないのです。 だから100均でノート買ってきて、子供が主人公のオリジナルの絵本を作ってあ…

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